セキュリティコンサルタント企業のHASHコンサルティングは25日、ソフトバンクモバイルが提供する携帯電話の一部機種に、セキュリティ上の脆弱性があるとの警告を発表した。悪用されると、端末の電話帳や着信履歴を改竄されてしまう危険性があるという。すでに被害事例も出ており、同社は利用者に注意を呼びかけている。
報告によると、これらの携帯電話には「一定の手順で着信音が鳴らないようにワン切りで電話がかかってくると、誤動作を起こす」脆弱性があるとのこと。実際にこの脆弱性を衝かれると
- 電話帳に一件も知り合いが登録されていない
- 着信履歴がここ一年以上ない
などさみしい状態になってしまうという。
被害を受けた都内在住の会社員(34)は、
「本当にさみしい…」
と窮状を訴える。この会社員はメールも出会い系サイトからのスパム以外を全部消されてしまう絶望的な状態で、HASHコンサルティング社は「メールの脆弱性についてはまだ存在を確認していない。調査中だ」としている。
今回の脆弱性は、いずれもいわゆる「ガラパゴス携帯」でのみ確認された。ソフトバンクモバイルの非ガラパゴス携帯に詳しい評論家の林信行さんは
「iPhoneなら電車のなかで見せびらかすだけで電話のやりとりなど不要。脆弱性を心配する必要はない」
とiPhoneへの乗り換えを呼びかけている。