富士フイルムが6月に発売した新型デジカメに、致命的な不具合のあることが消費者からの告発で判明した。被写体男女が一定以上接近していいムードになると自動的に撮影されるはずの機能が、特定条件で動作しない─というのだ。不具合の症状からして、一部男性を迫害するため意図して差別的仕様が組み込まれた可能性もある。詳細の究明が急がれそうだ。
問題となっているのは富士フイルム製「FinePix Z200fd」。スリムタイプのコンパクトデジカメで、最大のウリが「恋するタイマー」機能。フレームに入った男女の顔の距離に応じて「お友達」「仲良し」「ラブ」と三段階でラブラブ度を認識。自動的にシャッターが切れるというしくみ。たとえば顔が触れ合うほど近づくと「ラブ」と認識、自動撮影される。しかし、発売直後から
「男性側の容姿に問題があると、恋するタイマーが反応しない」
という苦情が、ネットの商品情報コミュニティなどで相次いで指摘されていた。
都内在住の会社員Aさん(33・独身)も被害者のひとり。ファーストガンダム以来の筋金入りのキモオタだが、Z200fdの発売を「恋のチャンス!」と見て即・購入。職場の飲み会に持ち込み、“恋するシャッターの実験”を口実に嫌がる同僚女性とむりやりツーショット撮影の暴挙におよんだ。しかし、いくら顔を近づけてもFinePixは反応せず、新たな恋が芽生えるどころか職場での評判がさらに悪化する憂き目を見ることになったという。そのうえ、イケメン新卒社員が「オレも試してみるッス」と使ったところ、今度は女性と1メートル離れていても手のひらを返すように反応したとのこと。
「宣伝文句にウソがあるうえに、センサーに差別的な設定が組み込まれている疑いがある。心に大きな傷を負った責任をとってほしい」
Aさんは憤る。
富士フイルム側は
「キモい男性だとタイマーが動作しないなどという仕様にはしていない。センサーの感度に一定の幅があるとお考えいただきたい」
としており、不具合ではないとの立場だ。しかし、同機種については「美形男子が二人そろうと自動的にシャッターが切れた」「勝手に“受け”“攻め”のキャプションが入った」などの不具合も報告されている。開発陣に腐女子が紛れ込んでいないか、真剣に調査する必要があるのではないだろうか。