北京五輪開催が近づくなか、平和の使者として各国であたたかく迎えられているのが聖火ランナーだ。月内には日本にも訪れるこのランナーに、ある奇妙な“うわさ”がもちあがっている。なんと
「走っている聖火ランナーのお尻に触るとしあわせになれる」
というのだ。
うわさがとびかっているのは、主に女子高生を中心としたグループ。聞き込みをしてみると、一様に口をそろえて「転送されてきたチェンメ(チェーンメール)で知った」と言う。見せてもらったところこんな文面だった。
「知ってるぅ?(>_<)♭
聖火ランナ→のぉしりをさわると、すっごぃご利益ぁるんだって↑」
メールには、さらに「ヨーロッパでヒップタッチに成功したA子さんは、三食タダで食べられるステキなホテルに行けた」などの文面が続く。典型的なチェーンメールだが、彼女らは無邪気に信じ込んでいるようだ。すでに、26日から始まる長野市での聖火リレーめあてに、旅行計画を練り始めている。
真剣にケータイで乗り換え案内サービスをチェックする女子高生たちに「チベット問題抗議のために行くのではないのか」と聞いたところ、
「チベット?
栃木県のこと?」
との反応がかえってくるばかり。どうやら中国は、五輪の円滑な運営の前に、交渉不可能なてごわい敵を抱えてしまったようだ。