またも公務員による飲酒運転が─。警視庁駒沢署は2日、高級官僚を飲酒運転容疑で現行犯逮捕したことを明らかにした。ひなまつり前日というめでたさに浮かれたのか。社会的責任の重い地位にありながら交通モラルを守らない軽率な姿勢は、多くの非難を呼ぶことになりそうだ。
逮捕されたのは京都府・朝廷勤務の右大臣容疑者(38)。調べによると2日午後、世田谷区内の住宅地を署員がパトロールしていたところ不審なライトバンが停車しているのを発見。車内を調べると、顔を赤くした右大臣容疑者が出てきたという。同容疑者は当初「これから仕事だから」などとごまかしていたが、呼気から法定基準以上のアルコールが検出されたためその場で現行犯逮捕された。
取り調べに対し右大臣容疑者は、
「少し白酒を召しただけ」
などと言うばかりで、まったく反省したようすがないという。駒沢署の捜査員は「あれほど飲酒運転撲滅キャンペーンが盛り上がったというのに、のど元過ぎれば熱さ忘れるとはこのことだ。公僕としての自覚に欠ける」と怒りを隠さない。今後、余罪追及もふくめて断固とした態度で対処していく方針だという。
この日、右大臣容疑者が逮捕された現場近くでは、主婦(32)が車上盗に遭い実家からもらってきたひな人形セットの一部を盗まれるという事件も発生している。
「早く見つけて飾らないと、うちの娘がお嫁に行けなくなっちゃう」
と被害者はこぼす。住宅街で白昼堂々事件が連続発生するという異常事態。わが国の体感治安悪化を如実に感じさせられるケースと言えそうだ。