仕事や生活の瑣末な手順を効率化してライバルに差をつけようという裏技「ライフハック」。流行が一段落して久しい。実は今、デキるビジネスマンのあいだでは新たなハックが注目されている。それが、
「ライスハック」
だ。
白飯にインスタントみそ汁をかけてふやかしたもの─これがライスハックエバンジェリスト・田口元さんの、今日の晩ごはんだ。
「3分ほど放置しておくと、たっぷり膨れて腹持ちがよくなる」
得意げに解説する田口さん。できるだけ少ないコストでお腹をいっぱいにするライスハックのテーマをまさに体現したレシピだ。
田口さんも、かつてはライフハックの信奉者でライフハックバブルに浮かれたひとり。しかし、バブルに乗ってリリースしたWebサービスがクラッシュしたのをきっかけに
「ライフハックは、もともと経済的に貧窮したIT土方が生み出したもの。より貧乏乗り切りワザに特化した“ライスハック”なら、ワーキングプアに訴求して一儲けできるのでは?」
目論みは当たった。田口さんが書いた
「3日前炊いたごはんをおいしく食べる10の方法」
は、一週間で2,000ブクマを集める大ヒットに。読者からも「家畜並だった食卓がアウシュビッツレベルになった」と感謝のコメントが殺到している。田口さんは「さらにライスハックを普及させ、ワーキングプアの現実逃避に貢献したい」と抱負を語っている。おこめの国の人だから。今後の動向に要注目だ。