23日は天皇誕生日。街は天皇陛下の誕生日を祝う国民たちによる飾り付けにあふれた。日本人なら当然の習慣だが、お祝いムードも度が過ぎればただのぜいたくだ。保守系知識人の中には苦言を呈する向きもある。
東京・六本木ヒルズ。ここでは一ヶ月近く前から屋外で一大イルミネーションを展開。青を基調にした美しい光の海で、陛下がお生まれになった日を迎える喜びを表している。ヒルズには陛下を尊崇する若者たちが連日殺到。あらためて日本が天皇を中心とする神の国であることを痛感させられる。同様のイルミネーションは年々増えており、今年は東京近郊だけでも丸ノ内・新宿など数ヶ所にのぼる。
これを
「質素を旨とする陛下の御心に反するのではないか」
と指摘するのが、保守の雄として知られる上智大学の渡部昇一名誉教授。「過剰なイルミネーションは電力の浪費であり、二酸化炭素排出量増大にもつながる。自然を愛する陛下の思想とも相入れない」と、自粛を呼びかけている。自宅の玄関にプチイルミネーションを設営するなどもってのほか、とか。
さらに渡部氏が糾弾するのが、さいきん若者のあいだで流行している
「天皇誕生日記念デート」
だ。お祝いムードにかこつけて高価なプレゼントを交換したり、ベッドインに及ぶ不逞の輩が続出しているというのだから嘆かわしい。こうしたゆとり世代は日付もまともに読めないのか、一日ズレた日にお祝いをする事例も多いとか。
「日本を愛する国士なら、23日の前後は質素かつ静穏にひとりで祝うべきでしょう」
と教授。大和撫子たる女性のみなさんも、今日・明日はデートに誘われても断固拒否する愛国心をもちたいものだ。