神社仏閣勤務の狛犬さん(約1,000歳)は、14日、
「ネコ科なのに長年“犬”呼ばわりされ、精神的苦痛を受けた」
として、神社本庁などに賠償を求める訴えを東京地裁で起こしたことを明らかにした。請求金額は10億円と巨額で、裁判の結果次第では寺社経営者は多大な負担を強いられることとなりそうだ。いっぽうネットでは、狛犬さんを「カネ目当ての訴訟ゴロ」として批判する声も高まっている。
狛犬さんはもともと古代オリエント出身。親戚には有名なエジプトのスフィンクスさんや沖縄のシーサーさんもいる、由緒あるネコ科のライオン一族だ。千年ほど前に日本にやってきて帰化したが、その際ライオンを知らなかった当時の日本人が
「朝鮮(高麗・コマ)に犬がいたらこんなだろう」
と「狛犬」に創氏改名を強制。以来長きにわたり狛犬さんは、ネコなのに犬として厳しい労働に従事させられ苦汁をなめ続けた。一時は「このままでも…」と考えたこともあったが、理解者らの支援をうけ「ネコとしての尊厳を取り戻したい」と裁判に訴える決心をしたという。賠償請求額は10億円。「それだけ心の痛みを受けたということで、金額の大小は問題ではない」と狛犬さんは語る。
訴えられた神社本庁の久邇邦昭統理は「訴状を見ていないのでくわしいことはよくわからない」としながらも、
「狛犬と改名したのは強制ではなく、当時のご本人の希望もあったと聞いている」
と狛犬さんの主張を真っ向から否定している。雨露の降りしきるなか365日24時間立ちんぼで神社の見張りをさせたなどの強制労働疑惑についても「きちんと対価は支払われていたはずだ」と反論する。
いっぽうネットの匿名掲示板などでは、この件について原告側への批判の声が高まっている。ざっと見るだけでも「自分で勝手に日本に来ておいてカネよこせ、かw」「こういうヤツはネコじゃない。“特定ネコ”と呼ぶべき」などといった書き込みがズラリ…。中には「狛犬打ち壊しオフやろうぜ」などと呼びかける不埒者もおり、事態は緊迫の度を深めつつある。訴訟のゆくすえを注意深く見守る必要がありそうだ。