<産経新聞特約記事>
ようやく自宅にBフレッツが開通した。これで画像も動画もアッという間にダウンロードできる。こうなると入手したデータをたいせつに保存するために大容量ハードディスクが必要だ。記者はさっそく秋葉原の家電量販店に足を運んだ。そこで目にしたのは、商道徳のかけらもないパソコン周辺機器メーカーの“溶けきった”姿だった…。
師走某日。めぼしい商品はないか。虎の子を握りしめながら量販店内を散策していた記者は、驚くべきものを発見した。なんと
「エロデータ」
と看板を掲げたハードディスクが、人目をはばからず山積みとなって売られていたのだ! しかも、その容量500Gバイト。500Gバイトものエロデータをおさめたハードディスクを売っているというのか! これほどの量のエロデータともなると、手動で集めれば軽く一ヶ月はかかるであろう。その手間を省くすばらしい商品を開発するとは、いったいどれだけこころざしの高い周辺機器メーカーなのか…。記者は感謝せずにはいられなかった。
興奮する気持ちを抑えながらレジをすませ、知人に見られてはいないかと気にしつつ自宅へと持ち帰る。パソコンにつなげ、電源を入れる。パンツを下ろしながらドライブの中身を確認する…するとどうしたことだろう! そこには待望のエロデータどころか、1バイトのデータすら入っていなかったのだ! もしやディスクの不調ではないかと泣きながら揺すったり叩いたりしてみたが、効果なし。エロデータは現れなかった。記者はみごとに騙されたのだ…。
しかし、コトは記者一人が騙されたなどという話では終わらなかった。職場で聞いてみると、なんと同様の被害事例が多数あるという実状が浮かび上がったのだ。
- エロデータ入りをうたうメモリー
- エロデータ受信可能をうたうワンセグチューナー
などなど…同僚の多くが、同じような詐欺まがい行為に騙されていた。なんという溶けきった企業なのか! 記者は今後も、この「IOデータ商法」を告発すべく、徹底した取材を続けていきたい。おあずけをくらったデータを取り戻す日が来るまで…。