メスの蚊に嫌がる超音波を出して撃退する蚊よけを「効果なし」と断定していた件で、公正取引委員会は21日、
「測定方法に不備があった」
としてメーカーに謝罪した。長く親しまれてきた超音波蚊よけの効能があらためて確認されたことになり、発売元や消費者らはほっと胸をなでおろしている。
公取委では、前日にメーカーのオーム電機に出した排除勧告のなかで「実験の結果、有意な効果が認められなかった」としていた。しかし、あらためて確認したところ、この実験の際に
「蚊よけに“ありがとう”と声をかけるのを忘れていた」
ことが発覚したという。
同委が、あわてておこなった再実験では
「“ありがとう”と声をかけたあとに蚊に刺されると、美しい虫さされ跡ができる」
ことが判明。さらに、爪でバッテンした際にもクッキリと十字が刻まれることが確認できた。こうしたことから公取委は勧告を取り消し、超音波蚊よけの従来どおりの販売を認めることを決めた。
オーム電機の担当者は
「一時はどうなることかと思ったが、いまはホッとしている。昨日、公取の方に“ありがとう”と声をかけながら金色モナカを渡したおかげに違いありません」
と話している。