年金記録の一部で加入者の生年月日が“まるめられて”コンピュータに記録されていた件について、
「こわい女性加入者に強引に要求された」
のが原因だったことが25日までにわかった。各方面からは「それならしかたない…」と社会保険庁の職員らに同情する声が次々と寄せられている。
同庁の石井博史運営部長が「一例」として挙げたのは、2006年に都内の社保庁事務所を手続きのため訪れた女性のケース。職員が「生年月日はいつですか」とたずねたところ、どう見ても三十代後半にもかかわらず
「1980年生まれ」
だと主張。「だいじな年金に関わることなのでウソはいけない」と説得したものの、
「数字をうまくまるめれば80年生まれだ。命が惜しいのか」
とカラスのあしあとを見せながらすごまれたという。身の危険を感じた職員はしかたなくデータを書き換えたとのこと。
同様のケースは全国で少なくとも数十万件にものぼると見られており、年金の給付にも不都合が生じかねない状態だ。石井部長は「毅然とした態度で対応できず誠に申し訳なかった」と謝罪するが、年金問題を話し合う厚生労働委員会の議員たちも「女性は恐ろしい。命あってのものだねだ。社保庁のせいではない」と理解を示している。
いっぽう、民主党の蓮舫議員は
「わたしはまだ18歳だが、こんなていたらくでは老後のプランを安心して立てることもできない。猛省をうながしたい」
として舌鋒をゆるめず責任を追及していく意向だ。