ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)が9日発表したゲーム機「PS3」の新モデルが、ふだんはゲームに見向きもしない数学者たちのあいだに波紋を呼んでいる。新モデルは、これまで知られている法則や公式とは根本的に相容れない数学的な“矛盾”をはらんでいるというのだ。放置すればあらゆる研究の土台を揺るがしかねないだけに、日本数学会などは早くも総力を挙げナゾを解明する方針を掲げている。
問題になっているのは、SCEが11月に発売を開始する新しいPS3(CECHH00)。この新モデルは、従来機からPS2の機能を引いた構成で価格の低廉化を実現している。これを数式に表すと
PS3 – PS2
= PS( 3 – 2 )
= PS1
となり、CECHH00の中身はPS1相当となる─というのが従来の数学界の常識に基づく計算だ。しかし、SCEは「CECHH00はあくまでPS3」と主張しており、この場合、
PS( 3 – 2 ) = PS3
PS1 = PS3
∴ 1 = 3
ということになる。数学者らは「なぜこんなことが起こりうるのか…」と首をかしげている。
事態を重く見た日本数学会は、同日付で「PS3問題対策委員会」を設置。全国の数学者および珠算塾に呼びかけ、総力を挙げてこのナゾの究明に当たることを決めた。同学会広報部は、
「“1 = 3”などというふざけた現象を放置しておけば、“一人エッチ”は“3P”、“ふたなり”は“6つなり”になってしまう。物理法則の崩壊すら招きかねない」
と、問題の大きさを指摘する。
いっぽう、数学者の秋山仁さんからは
「そもそもPS3に含まれるPS2が、実際はPS2と等価でない“PS1.5くらい”だという前提を見落としているのではないか。これを適用して再計算すれば、あまり問題はない」
と指摘する声も出ている。いずれにせよ、新型PS3に注がれる熱い視線はしばらく止みそうにない。