次期iPhone OS開発環境の利用規約が、「アップルの指定する言語以外での開発や、他言語からの変換は認めない」と変更された件が開発者コミュニティで物議を醸しているが、新規約では
「日本語での開発も禁止する」
と明記されていることが11日までにわかった。iPhoneアプリベンダーは、必死で「Objective C++ネイティブのプログラマ」探しに駆けずり回っている。
この規約変更については「Adobe Flashや.Netを利用しての開発を制限するらしい」という点がすでに知られていたが、アップルによれば
「制限の適用範囲は、プログラマの頭の中も含む」
という。たとえば、.Net系のプログラマはC#で実装を考えてからObjective Cで書き出すことが多いが、これも認められない。同様に「日本語でアルゴリズムを考えてからiPhoneアプリを書くのは規約違反」となるという。
この変更に戸惑っているのはプログラマだけではない。日本でのiPad発売を前にアプリで一儲けを企画していた企業は、さっそく規約を守りつつアプリを開発できる人材の調達に駆けずり回っている。
「コーディングはもちろん、日常会話や頭の中で考えるときもObjective Cのネイティブですからね。数が極端に少ない」
と某社人事担当は頭を抱える。
今回のアップルの決定は「個人開発者の離反を招く」という声があるいっぽう、アップル信者からは好意的に受け止められている。ライターの林信行さんは
「プロダクトのクオリティを守るうえで当然の決断。今後はiPad利用者もObjective Cをしゃべるなど、利用規約を変更していくべきだ」
と語っていた。