「華氏451度」などの名作で知られるSF小説の大家レイ・ブラッドベリ氏が
「人類は仮性人になるべき」
と発言し、注目を集めている。仮性人と言えばコンプレックスを感じたり女性に不人気という印象が強いが、今回の発言をきっかけに見直しが進む可能性もありそうだ。
ブラッドベリ氏の発言はカリフォルニア大学ロサンゼルス校で行われた講演の席上で飛び出したもの。学生からの仮性に関する質問に
「仮性は人類の宿命」
とはっきり答えた。「ひとつウエノ男になるとかとんでもない。仮性こそ人類の次のステージだ」とも。一部の聴講者からは割れんばかりの拍手がわき起こった。
氏は、もともと「仮性年代記」など仮性を題材にした作品が多く、仮性には一家言ありそうな人物として知られていた。今回公の場で仮性を擁護した背景には、最近の仮性蔑視・軽視の進む風潮を見過ごせなかったことがありそうだ。
「仮性人」発言については、国内でもおおむね賛辞をもって迎えられている。いわく、
「仮性だと敏感になるので、人より楽しむことができる」
「冬休みに手術する必要がなくなる」
などなど。問題は「仮性になるための手術方法」が確立されていないことだが、「仮性の人が余っているものを分ければいいのでは?」との提案も聞かれる。全人類仮性人化も、そう遠い未来の話ではなさそうだ。