今年度補正予算で建設が決まった「国立メディア芸術総合センター」(通称:アニメの殿堂)への批判について、与謝野馨財務相は3日の閣議後の記者会見で
「アニメだからと批判するのは勉強不足。そんな大人、修正してやる!」
と鉄拳をふるいながら反論。みずからも現在アニメ・マンガの勉強中で「ためになることが多い」と語り、与野党の反対派に理解を求めた。
総額117億円を投じるアニメの殿堂については、検討期間が短いうえ運営費をどうするかが不明確なままであることから「ハコモノに終わってしまう」といった批判を招いている。民主党の鳩山代表に至っては「あの国営マンガ喫茶」とまで呼ぶありさま。この件について記者にコメントを求められた与謝野財務相は
「あの国営マンガ喫茶…? アニメの殿堂のことかぁーッ!」
と、あらかじめ用意しておいた金髪のヅラをかぶりながらマジギレ。その戦闘力で周囲を圧倒した。
やがて落ち着きを取り戻した大臣は「あらためて自分自身でアニメの勉強をし直してみたところ、意外にためになることが多い。いまハマっているところだ」と告白。反対派議員らにもアニメにふれてみることを勧めた。また、アニメの殿堂の意義については
「アニメやマンガは将来大きな果実を生む。すぐに結果が見えなくてもあきらめず、堅実に投資していく対象のひとつ。あきらめたらそこで試合終了だよ」
と説明。記者団の中には感化されて「与謝野先生…アニメが…見たいです…」と涙を流す者さえあった。
いずれにせよ、予算承認により殿堂の建設自体はすでに既定路線となった感がある。与謝野氏は、
「これで条件はすべてクリアされた。反対派はハコモノ行政を全力で見逃せ! さもないと…公表するぞ。オレンジを」
と、今後の計画推進に自信を見せていた。記者会見を終えた氏は、この日「聖地巡礼がてら都議選・衆院選の必勝を祈願したい」と公用車で埼玉県鷲宮町の鷲宮神社へ颯爽と去っていった。作家の家柄に生まれた氏が、次代を切り拓く新たな文化のために奔走する姿に縁の不思議を見た気がした。