マイクロソフトは29日、まったく新しい世代の検索サービスとして「Bing」を発表した。サーチ市場ではGoogleに太刀打ちできず辛酸をなめさせられてきた同社だが、今回は
「石決定支援機能」
という独自分野で覇権を狙う。
Bingが提供する石決定支援機能とは、ごくごく一般的な趣味である
「鉱物採集」
の際に「どの石を拾うべきか」決定をサポートしてくれるサービス。Googleなどでは「××はどういう石か」を調べることはできるが、こういう機能の実装はまったく立ち遅れている。Bingなら、川原や海辺・野山に行って、見つけた岩石や鉱物の場所や見た目の色・かたちを入力すれば、あてはまりそうな鉱物の候補をリストアップしてくれる。大型のネット版鉱物図鑑とも言えそうだが、Bingの機能はそれにとどまらない。鉱物標本の精密な偏光顕微鏡写真を表示してくれるのだ。もちろん画像はズームイン・アウトや360度回転で屈折特性を詳しくチェックすることもできる。いちおう流行なので鉱物のタグ付けなど、どうでもいいソーシャル機能にも対応。ブログスフィアの動向から「いま一番イケてる石」を自動提案してくれるサービスもあり、マイクロソフトではこれを
「鉱石マインニング」
と命名している。
意外な分野へのマイクロソフトの参入にネットユーザーは戸惑い気味だが、今までWebサービスのターゲットとして無視されている感が否めなかった地学者や趣味の鉱物採集家、学生の地学部員らは大喜び。
「野山で石の観察・採集をする際には金槌や耐水ペーパーといった道具のほかに重い資料まで抱えて行くわけにもいかず困っていた。Bingの登場で、今後はiPhoneやノートパソコンを持っていくだけで完璧な鉱物同定ができるようになる」
と歓迎している。
「石猛者」で知られる蒼天高校普通科一年・日佐壁笑さんのコメント:
「7月からは“石のまにまに”という題名で地学部を舞台に私とお兄ちゃんを主人公にしたアニメが始まるし、時代は確実に“石”にきている。え? 地学部はなくなった? …天文部?」