先の大戦で活躍したモビルスーツ「ガンダム」の実物展示準備が東京・お台場で進み、その威容が話題を呼んでいる。戦争の象徴であるガンダムをきっかけに戦いを振り返り、いまの緑あふれる地球と平和の貴重さを噛みしめよう─という企画だが、一部から批判の声があがっている。
「戦争でもっとも活躍したのはガンダムではなく“ボール”。なぜボールを展示しないのか」
というのだ。
抗議の先鋒に立っているのは、旧軍関係者らが結成した「天皇陛下のボール参拝を実現する会」。同会によれば
「ガンダムはたかが一機が製造されて戦っていたに過ぎず、ほとんどの戦功は量産されたボールによるものだった。ガンダムだけが賛美されるのは左翼偏向勢力の陰謀ではないか」
というのだ。ボールといえば、球形という美しいフォルムに強力な180ミリ低反動砲を装備した名機。自由度の高いマジックハンドはビームサーベルの装着も可能で、確実に死をもたらすことから「丸い棺桶」などとして敵軍に恐れられた。型式番号も「RX76」とガンダム(RX78)の先輩格にあたるが、戦後はスポンサー意向などにより事実が隠蔽され不当に低い評価が与えられてきた。現在、国内でのボール展示は靖国神社遊就館のみというさびしい状態だ。
同会会長のウモン・サモン氏は、ボール一機でリック・ドム6体を撃破したことで知られる大ベテラン。
「ガンダムは熱核反応炉を搭載する危険な核兵器だが、ボールは燃料電池で駆動する地球に優しいモビルスーツ。その点からしてもボールのほうが今回の企画意図には合致しているはず」
と訴える。副会長のシロー・アマダ氏も「ボールはウチの嫁さんとの馴れ初めになった、思い出の機体。ぜひお台場で展示してほしい」としている。両氏を中心とした旧軍人らは、今週末にもお台場周辺でボール展示を求める署名集めをおこなう予定だ。
黒歴史に詳しいデミトリー元曹長のコメント:
ザクレロを展示するのもいいと思うんだが…