茨城県は県内全域で利用できる電子マネー
「InaCa」
のサービスを6月1日からスタートすることを明らかにした。FeliCaをベースにした非接触型ICカードによるプリペイドタイプで、年内にもJR東日本のSuicaなどとの相互利用接続をめざす。当面は県の最重要交通機関であるつくばエクスプレスへの乗車や、納豆配給所での決済に利用できる。
茨城県では、隣の栃木県に比べると民度が低いために「小銭を使った買い物は計算がむずかしい」といった声がかねてより県民から相次いでいたほか、最近の世界的不況のあおりで貨幣(イバラキ円)の鋳造予算が不足するなどの問題が深刻化していた。同県の橋本昌知事は、
「InaCaを使えばいぢいぢ計算しなぐてよくなるし鋳造費用も要らなくなるっぺ」
と導入の意義を語る。
特に茨城県人の主食である納豆を配給所でコインレス購入できる利便性は高く、県民は「いがったいがった」ともろ手を挙げて歓迎している。ただ「年内目標」を掲げるSuicaネットワークとの相互接続については、JR東日本側が
「納豆くさくなる」
「見渡す限り地平線しかない県が調子こいてんじゃねえよ」
と否定的な姿勢を示しており、見切り発車感が否めない部分もある。
茨城に隣接する栃木県の福田富一知事にコメントを求めたところ、「InaCaとかイバラギにぴったりの名前でいいべな」と感想を漏らしつつ、自県での電子マネー導入については
「栃木には電子マネーみたいごじゃっぺなもの要らねえべ。主要鉄道路線である宇都宮線は“無人駅制度”の導入によりすでにキャッシュレス乗車が可能だし、主力商店街である“オリオン通り”もシャッター街化を推進したことでマネーレスウインドウショッピングに対応してるっぺよ」
と、見送る方針を明らかにしていた。