火星上で探査を続けているローバー「スピリット」のコンピュータが先週末、複数回にわたって謎のリブートを繰り返していた件で、アメリカ航空宇宙局(NASA)は14日、
「掃除のおばさんが電源ケーブルを引っこ抜いていたせいだった」
と発表した。掃除のおばさんについてはかねてからその危険性が指摘されてきたが、関係各方面にあらためて衝撃を与えそうだ。
この事件は先週末の10日から12日にかけて、早朝の決まった時間にスピリットの電源供給ラインが切れ、しばらくするとふたたび復旧するという謎の現象が起きていたもの。スピリットの動作ログを見てもプログラムを再チェックしてもリブートする原因がつかめず、ヒューストンのスタッフを悩ませていた。
そこで、技術者のひとりが
「誰かそっちで電源をいじっていないか」
とダメモトで現地に確認を取ったところ、「そういえばあたしが…」と名乗り出る人物が現れた。火星で清掃スタッフパートとして働いている※▽♪×◎▲*さん(58)だ。話によると、※▽♪×◎▲*さんは先週末に現場の清掃担当となった。以来、毎朝やってきては掃除機を使うためにスピリットの電源を引っこ抜き、空いたコンセントを利用し終わると元に戻す作業を繰り返していたという。
※▽♪×◎▲*さんは
「すぐに戻せば迷惑かかんないでしょ」
と悪びれるようすもなく、触手を振りながら語る。NASAでは原因が判明したことにホッと胸をなでおろしているが、「火星探査という人類にとって重要なプロジェクトに影響を与えるとは、おばちゃんおそるべし」と今後のおばちゃん対策強化を検討するという。なにはともあれトラブルが解決したことで、スピリットは「火星に生命はあるのか」という大いなる謎の解決に向けてふたたび前進することができそうだ。