八王子市でサバゲー施設の建造が計画されている問題で、地元の自治会などらがつくる対策委員会は13日までに黒須隆一市長に計画中止を求める市民約1万人ぶんの署名と要望書を提出した。市側は今のところ「慎重に検討したい」と回答するにとどめており、サバゲー場開設が中止になるかどうかは今のところまったく不透明な状態だ。
この施設は都内の企業が建造を計画しているもの。江戸前に近く新鮮な海の幸に恵まれている土地柄と、郊外で交通の便がよく大規模店舗に向いていることから同市中山地区での開設を決めた。しかし、サバに対する社会的なイメージもあって地元から強い反発を受けている。
11日に開かれた住民説明会では、近隣に住む人々300人以上が詰め掛け
「小学生の娘が計画を知って“青魚はイヤ。小骨も多いし”と号泣している」
「そもそも今の子どもたちはマグロやトロが好き。わざわざサバで勝負するのはどういう経営判断なのか」
と批判が相次いだ。また、
「サバは足が早い。季節が初夏に近づき暖かくなるなか、安全面はだいじょうぶなのか」
と冷静な質問もあった。
今回の要望書提出について、企業側は
「サバもバッテラなどにすると関西では子どもたちに人気のネタだ。なんとか誤解をときほぐし開業にこぎつけたい」
とコメントしている。いっぽう、食の安全性については「サバを食べてゲーとならないように気をつける」と答えるのみで、いまのところ住民の不安を完全に払拭する妙案は見つかっていないようだ。