まんがの神様・手塚治虫の名作「鉄腕アトム」が、ハリウッドでフルCGアニメ化されることがわかった。国際展開の都合上、原作の舞台は近未来のアメリカに設定されリメイクとなるが、日本の誇るまんがが海を越え映像化されるのはファンならずともうれしいところ。
「マイティアトム・エボリューション」
のタイトルで、10月に日米同時公開となる予定だ。
あらすじ。主人公のトビーは、妹のジェニファー、弟のマイクとともに地元のハイスクールに通うごくふつうの少年だった。だがある日、下校中にスクールバスが大事故に巻き込まれ3人とも死んでしまう。悲嘆にくれた父親のドクターペガスは、きょうだいを原子力で動く十万馬力のロボットとして再生させる。アトム、ウラン、プルトニウムとして生まれ変わった3人は、スーパーロボットチーム
「アトムメン」
として活躍を始める…。
今回の映画では、アトムメンたちを善に導くべくクンフー使いの「マスター・チャノユ」が登場。クンフーで制御棒の上げ下げを自在に操れるようになるまで、マスター・チャノユが大量の放射線にさらされながらも修行につきあう姿は、涙なしでは見られない。手塚治虫の原作がもつヒューマニズムを最高に体現した映像作品となりそうだ。
だが最大のみどころは、なんといってもアトムメンたちが繰り広げる必殺技の数々。フルCGの利点を活かした迫力満点の映像には目をみはる。特にアトムの最終奥義
「元気玉(それ以上おれに手を出したらこの場でメルトダウンを起こすぜ! と脅す技)」
には、名作「チャイナシンドローム」を連想して息を飲んだ。感動と迫力にあふれたCGアトム。10月の劇場が待ち遠しい。