美しいWebサービス設計に欠かせない思想として注目されている「REST(Representational State Transfer)」。HTTPプロトコルに「リソース指向アーキテクチャ」という考え方を導入し、「なんでもRESTで表現できる」として熱心にこの思想の普及につとめている人々は「RESTafarians」=REST信者として尊敬を集めているが、いま彼らが分裂の危機に瀕している。REST論壇を真っ二つに分ける激論が勃発したのだ。議論の火種となったのは
「恋愛は“GET”で表すべきか、“PUT”で表すべきか」
というもの。
リソースへのアクセスメソッドをGETにするかPUTにするかは、REST信者にとっては美しいWebサービスを設計するうえでもっとも重要な問題だ。ここで「恋愛はGET」と主張して譲らないのが、業界でRESTエヴェンジェリストとして知られる株式会社リコーの山本陽平氏。GETを使用するためには、メソッド発行前後でリソースに変化がおきないこと=「べき等」であることが必須だが、山本氏は
「女性とつきあっても、対象リソースは前後で何も変わらない。使い終わったら捨てればいいし、またほしくなったら再度リクエストすればいい。そもそも女は“ゲット”するものと昔から決まっている」
と強く主張する。
これに公然と反旗を翻すのが、インターネットオピニオン紙の発行人であのティム・オライリーと親交がないこともないというbogusnews編集主幹さん。主幹は
「恋愛には、男性が女性の体内にPUTすることが欠かせない。また、PUT後にはリソースが腹ボテになるなど大きな変化がある。たしかに十月十日後には元に戻るが、その場合でももはやリソースは処女ではなく中古であり、べき等などというのは詭弁にすぎない」
というのだ。また、山本氏に対し「捨てても再ゲットできるとか、女に困ったことのない人間にWebサービスの設計はできない。思い知れ俺の非モテ力」と個人攻撃も繰り広げ、なぜか論壇の一部から力強い支持を受けているという。
この議論、論者の女性経験のありなしで意見に大きな隔たりがあり、なかなか歩み寄りのきっかけが見いだせずヒートアップしていくいっぽうだ。ことと次第によってはREST論壇全体の萎縮を招きかねないため、なんとかしてほしいところだ。この件で、都内・杉並区でデリバリーヘルス事業を営むAさん(32)にコメントを求めたところ、
「この業界はポスティングが勝負っすよ。やっぱメソッドはPOSTじゃないっすかね。あ、ちなみにウチはいい素人っ娘そろってますよ。カードも使えます。3回までチェンジ可能なんで、その意味ではべき等っすね」
と話していた。