中近東文化センター(東京都三鷹市)は、調査中のトルコ・カマンカレホユック遺跡で紀元前2100~同1950年ごろの地層から、
「鉄」
を発見したことを明らかにした。鉄については、早くても18世紀後半に登場したとの見方が一般的だが、定説より4千年も早く鉄が存在していたとなれば人類の歴史は大幅に見直さざるを得なくなりそうだ。
今回の地層から発見されたのは、
「トルコキャラバン時刻表」
と題された分厚い古文書。当時の小アジアを中心に西はギリシア・ローマから東はインドまでの、定期キャラバンの発着スケジュールがびっしりと記載されている。発行元は「キャラバン弘済会」と読み取れる。
かなり読み込まれている感じでボロボロになっているほか、キャラバンごとの乗り換えルートを検討した書き込みのあともあった。あきらかに現代の“鉄オタ”と同じ文化が当時からあったことを示している。さらに興味深いのは、現代の駅にあたる“交易所”の一覧に、ひとつひとつチェックマークがつけられていたことで、「目標! 全駅制覇」という書き込みもあった。持ち主は
「乗り鉄」
だったようだ。
この件について、鉄に詳しいタレントの半田健人さんは
「すばらしい発見だ。ただ気になるのは、この時刻表を使っていた人物が乗っていたのがフタコブラクダだったかどうか。最近は軽量化のため安全性で劣るヒトコブラクダを採用するキャラバンが蔓延している。嘆かわしいことだ」
と話している。