人気ダンスボーカルユニット「EXILE」のメンバー数が急激に上昇、このまま放置しておけば2038年には世界人口を抜き去る─そんなセンセーショナルな説が、いま巷間でまことしやかに語られている。国際社会も一致団結し「低EXILE社会をめざせ」と取り組んでいる。しかし、ここにきてそんな主張に真っ向から反旗を翻す論客が現れた。中部大学の武田邦彦氏だ。
武田氏は、まずEXILE問題の土台となる「EXILEは増え続けている」という根本的な部分から否定する。
「EXILEは増えていない」
というのだ。確かに、ここ数ヶ月のあいだにEXILEの人数は7人から14人に増えた。だが、EXILEが将来的にも倍々ゲームで増えつづけるというのは早計だ。短期的な人数変動の観測データをもとにした不確実な予測にすぎない。EXILEは、ZOO期には11人(タモリ含む)という大所帯だったものがいったんゼロにまで減り、最終的に7人で落ち着いた歴史がある。自然にまかせておけばまた減る可能性が極めて高いのだ。
さらに、EXILE増員の原因を「リーダーのHIROによるプロデュース」にあるとするのが学会の定説だか、武田氏はこれも否定する。
「HIROにはそれほどの人数増大効果はない。それよりもavex松浦勝人の“売らんかな”な陰謀のほうが増大効果は大きい」
というのだ。しかも、松浦が自宅地下室で飼っている小室哲哉の飼育に飽きれば、利益追求主義も自然と落ち着くはずだと同氏は主張する。
そもそもEXILEの急増は日本にとって悪いことばかりではない。たとえば、メンバーが増えれば同時に追っかけの数も増え、ライブ会場やテレビ局の出待ち入待ちによる経済効果が期待できる。また、人数が増えると口から排出される二酸化炭素が増え、地球が温かくなる。EXILEの歌声で心が、そしてからだが温かくなるのだ。読者諸兄もEXILE問題のウソに惑わされず、P2Pで彼らの楽曲をどんどんダウソしまくるべきだろう。