警視庁特撮署は22日、自称“仮面ライダー”の男を道路交通法の
「世界観往来妨害罪容疑」
で現行犯逮捕した。男は、取調べに対してもヘタな腕前で写真をパシャパシャやったり、「だいたいわかった」などと大口をたたくばかりで容疑を否認しているという。同署では「日曜の朝から大きなお友だちに不快な思いをさせた罪は重い」として、厳しい姿勢で捜査を進めている。
捕まったのは自称仮面ライダーで住所不定の門矢士(かどやつかさ)容疑者(20)。調べによると、同容疑者は、今年一月ごろから複数の仮面ライダー世界を勝手に渡り歩いては
「通りすがりの仮面ライダーだ」
と名乗って暴れ回り、原作の世界観をぐちゃぐちゃに破壊してまわった疑いがもたれている。被害を受けた仮面ライダーのひとり、小野寺ユウスケ(旧名:五代雄介)さんは
「アイツがクウガの世界にやってきて、気がついたら姓名はおろか相棒の刑事の性別を男性から女性に変えられるなどひどい仕打ちを受けた。これでは腐女子のネタにしてもらえない。精神的にも経済的にも大きな打撃だ」
と苦悩を語る。
同様に、BOARD社員でサラリーマンライダーとして働く剣立カズマさんも
「ウチの世界に勝手に割り込んできた容疑者のせいで、自分の最大のウリだった滑舌の悪さを矯正された。以来、自己肯定感がもてなくなり、ひどいうつ状態に悩まされている」
という。また、門矢容疑者には「ちょっとくすぐったいぞ」など言葉巧みにライダーを誘惑しては肉体を凌辱し、調教・魔改造を施した暴行容疑ももたれている。人間を改造してまで玩具のネタを作ろうとするとは、まさに悪魔の所業としか言いようがない。
世界観往来妨害罪は、人気作の塗り直しで飽きられるとすぐに「十大○×夢の競演」などといった企画を立て、低予算で玩具売上をアップさせようと目論むスポンサーの横暴を防ぐために制定された。同様の罪で過去に逮捕者が出た例としては
- ウルトラファイト
- ブルトンロケットで爆死したハズのライダーマンをムリヤリ蘇らせた昭和ライダー
などがある。いっぽう、識者の中には
「レベルの低い過去作品をなかったことにして、世のため人のために尽くした“∀ガンダム”のような名作もある。一概に悪いこととは言えないのではないか。ディケイドも今のところ案外おもしろいし」
との説もある。たしかに、井上敏樹脚本ライダーについては門矢容疑者によって改善されたとの見方もあるため、罪に問う必要はないと言えそうだ。