揺らぎ続ける食への信頼…。こんどは清涼飲料水で食品偽装が発覚した。利根コカ・コーラボトリングは25日、同社が製造する
「ジョージアマックスコーヒー」
に表示とは異なる原材料が使われていたと発表。自主回収を始めた。
マックスコーヒーは、もともと茨城・千葉地域でのみ発売されていたコーヒー飲料。コーヒーとは思えない強い甘味と独特の香りが好事家の人気を呼び、やがて口コミに火が点いたことから爆発的売れ行きを見せ、今月16日にはコカ・コーラ社が全国発売を開始。しかし、直後から
「練乳を使っているからというだけでは、くどい甘さの説明がつかない」
「なんかコーヒーというより納豆のにおいだ」
と苦情が相次いだため、調査したところ表示と異なる原料が使われていることがわかった。
同社によると、マックスコーヒーは
千葉産落花生から製造したピーナッツバタークリームをベースに、コーヒーに似た香りをつけるために水戸納豆エキスを使用している
という。表示とはまったく異なる原料の使用を本社サイドはいっさい把握しておらず、あわててチバラギ地方の担当者に確認したところ
「マーックスコーヒーっつったら、落花生と納豆でつくるに決まってっぺよ」
と、まったく悪びれないようすだった。
識者によれば、そもそもマックスコーヒーは貧困のため豆を買えない茨城県人が発明した代用コーヒーの一種で、現地では「コーヒーと言えばマックス」とされている。
「今回の事件は、つくばエクスプレス開通で先進的日本文化と遅れた茨城文化のふたつの異文化が接触したことで起きた悲劇」
と同氏は語る。なお、コカ・コーラ社ではマックスコーヒーの自主回収を進めるとともに、すでに購入した消費者には代替品として栃木名産「しもつかれコーヒー」を配り対応する方針。