英国で創業250年の歴史を有する高級陶磁器ブランド「ウェッジウッド」が事実上破綻したことが話題を呼んでいるが、なんとわが国・日本の企業が同社の買収に名乗りをあげていることが6日までにわかった。連日“派遣村”などと働いているかどうかもわからない連中の暗いニュースが飛び交うなか、あらためて経済大国ニッポンのプレゼンスを確認させてくれる明るいニュースと言えそうだ。
買収を打診しているのは東京に本社を構える株式会社キャッツディッシュ(古今亭志ん生CEO)。破綻したウォーターフォード・ウェッジウッドの経営陣と6日までにコンタクトを取り、すでに具体的な買収額を細かくツメる段階にまで来ているという。ウェッジウッドのデビッド・スカリーCEOは
「交渉については楽観している」
と述べている。成立すれば1759年の創立以来世界を魅了してきた超有名ブランドが、日本企業の傘下に入ることになる。
キャッツディッシュ社は、創業を江戸時代にまで遡る陶磁器販売の老舗。柿右衛門の皿一枚からここまでのしあがったサクセスストーリーは日本人なら誰もが知るところだ。最近では、有楽町に
「猫の皿」
の名で茶店兼アンテナショップを出店。皿をアテにして来店した客に猫を売り付けるというユニークなビジネスモデルで荒稼ぎしていた。今回の買収の背景には、西洋磁器の市場でも勢力を伸ばしたいというキャッツディッシュ社の思惑がある。
買収は経理上の都合から、まずキャッツディッシュ社がウェッジウッド社の保有する大量の猫を自社株と交換する方式でおこなわれるという。うまく手続きが進めば年度内にもウェッジウッドの美が日本のものになりそうだ。