株式会社この指とまれ(本社:東京都)は、同社が運営する学校同窓会支援サイト「この指とまれ!」(ゆびとま)で、新たなサービス
「えんがちょ」
の提供を開始したことを明らかにした。ゆびとまは96年に立ち上げられて以来350万会員を集める巨大サイトだが、最近では経営上の問題などから先行きが危ぶまれていた。同社は新サービスで「ミクシィ」など他コミュニティサイトとの競争に打ち勝ち、捲土重来をはかるねらい。
従来のゆびとまでは、希望すれば誰もが卒業した母校のコミュニティに入れてしまうという大きな問題があった。これには利用者から
「えー、まじ? 田中とかも入れちゃうの? キモッ」
「鈴木みたいなオタクと会うかもしれないと思うと、登録したくなくなっちゃうよねー」
といった苦情が多く寄せられており、業績低迷の大きな一因となっていた。
新サービスの「えんがちょ」は、各校のコミュニティで「あいつは入れたくない」と決定したユーザーを“ハブ”にする機能。えんがちょの対象となったユーザーは、ゆびとまにアクセスしても意味不明のメッセージが表示されるだけでコミュニティ機能をいっさい利用できなくなる。えんがちょされると泣いても笑っても二度と仲間に入れてもらうことはできないという鉄壁さもウリで、たとえゆびとまのサポート窓口に問い合わせても音信不通となる徹底ぶりだ。
もちろん、ほかのふつうのユーザーは従来どおりコミュニティ利用が可能だ。同社取締役の下村好男は
「弊社サービスが停止としているとの一部報道があったが、いずれも記事を執筆した記者が“えんがちょ”されたことに気づかなかったことによる誤報。今後は、ゲロキモオタクみたいなのがいなくなったゆびとまを安心して楽しんでほしい」
と話している。