優れた道具を発明・使用する能力ゆえに“霊長類”と呼ばれ、長らく生物の頂点に君臨してきたヒト。だが、大手メーカーのキヤノン電子(本社:埼玉県)の研究で、実は
「ヒトの道具発明能力はサルにも劣る」
という意外な事実が判明した。サルのほうが優れているということになれば、霊長類という命名の妥当性はもちろん、ヒトに与えられている基本的人権や労働基本権の見直しが迫られそうだ。
研究はキヤノン電子の酒巻久社長を中心とするグループによるもの。酒巻社長は、同社秩父工場に約1,400匹のヒトと対照実験群としてチンパンジー1,000匹を集め、それぞれ
「わざとイスを撤去した職場で働かせ、ようすを観察する実験」
をおこなった。イスがないと長い目で見れば疲れて効率が落ちるため、道具を使う能力がある生き物なら段ボールなどを代用したり、床に座り込むことが予想できる。
しかし、実験の結果、
「ヒトのグループでは1匹も代用イスを使用せず、床に座ることもなかった」
ことが判明した。いっぽう、チンパンジーのグループでは全頭が机や旋盤・床などに自由に座り、イスのない不便な環境で創意工夫をこらすようすが観測されたという。つまり「ヒトに道具の発明・使用する能力がある」という常識は実は誤りで、サルのほうが高度な知能をもつという結論が導き出せる。
酒巻氏は、
「意外な結果だったが、ヒトは霊長類という呼び名を返上すべきだということがよくわかった。早急に基本的人権や労働基本権を剥奪し、労働基準法の保護対象からはずすべきだろう。ウキッ」
と話している。経団連の御手洗冨士夫会長も「ウッキー、ウキキキ」とおおむね賛同しており、政府に働きかけをおこなっていく方針だ。