蘇生措置においては人工呼吸より心臓マッサージのほうがだいじ─日本救急医学会が27日発表した新たな指針に、「そんなことはない。人工呼吸は重要だ」と抗議の声があがっている。「学会は人工呼吸を“受ける側”の視点しか検討していない」というのだ。
学会に宛てた公開文書で抗議声明を発表したのは、秋葉原に本部をかまえる全日本童貞連合会(全童連)。全童連では過去20年にわたり会員に「人工呼吸の練習」を推奨。トレーニング用機材の提供などバックアップ事業を大々的に展開してきた。
「女性に一生縁のない当会の会員にとって、人工呼吸はまたとないチャンス。練習して“その日・その瞬間”に備えましょう」
というのが、この事業の宣伝文句だった。全国200万人と言われる童貞会員たちは毎夜人工呼吸の練習に励み、幸せな一般人に守株と笑われようと「いつか…」の想いだけを人生の糧として生きながらえているという。
全童連の広報担当は怒りもあらわに語る。
「ここでもし
“人工呼吸は無意味でした”
なんて言ってごらんなさい。200万人は、明日から何を希望に生きていけばいいのか…! 人工呼吸は“受ける側”に必要なんじゃありません。“する側”に必要なんです!」
実際、学会の発表を聞いた童貞の中には錯乱し
「上の口から人工呼吸して無意味なら、下の口からすればいいんじゃないのか?」
などと口走り病院に担ぎ込まれた者がいる─との報告もある。社会に与える影響の想定外の大きさに、救急医学会内部からも「思い切って“ディープキスには蘇生効果がある”としてはどうか」などと発表内容の見直しを求める声が出ている。うまくいけば雨降って地固まる吉事となりそうだ。