好業績の立役者にようやくごほうび─。氷菓製造・販売の赤城乳業は主力アイスキャンデーの売れ行きが好調なことから、利益の一部をイメージタレントとして活躍してきた同社社員に還元することを決めた。
この社員は同社に勤める派遣の男性(32)。ここ数年有名タレントを雇う余裕のない同社のため、日給2000円(データ装備費控除前)でアイスキャンデー商品の“顔”となり、毎日の食費にも事欠くなか、社に貢献するPR活動にいそしんできた。あまりの金欠ぶりにガリガリに痩せ細り、
「ガリガリ君」
のあだ名をつけられるほどだったという。その気迫が通じたのか、赤城乳業の氷菓子は口コミで大ブレイク。業界では知らぬ者のない大手へと成長した。
この貢献ぶりに経営陣がようやく報奨を検討。来期以降ガリガリ君に、正規の月給とは別に同社製食料品一ヶ月を現物支給することを決めた。赤城乳業広報部は
「今後はたんと食べて“フトフト君”になってほしい」
と話している。
いっぽう、同社の取り扱い食料品がのきなみ“つめたいもの”であることから、一部のお母さんからは
「アイスの食べすぎで“ゲリゲリ君”になってしまうのではないか」
と心配する声も聞かれる。また、急にかじって頭痛を起こさないよう注意も必要だろう。赤城乳業には食事指導の配慮も期待したいところだ。