PHS事業者のウィルコムは27日都内で記者会見を開き、新端末4機種を発表した。いずれも古ブラウザを搭載した意欲的な製品。発売は11月下旬以降となる。
今回発表されたのは京セラ製「WX300K」「WX310K」、三洋電機製「WX310SA」、日本無線製「WX310J」。共通するのは従来機種で採用されていたブラウザ「Opera」を廃し古ブラウザを利用できるようにした点。ユニークな試みに会場の記者たちからは「おお」というどよめきが発せられた。
WX300Kは古ブラウザ「Netscape Navigator 0.9」を搭載。Javaアプレット/JavaScriptには一切対応しない。WX310SAは「NCSA Mosaic」を採用。日本語ページの表示ができないほか、tableタグを使用できなくなっている。いっぽう、ハイエンド機のWX310Kは古ブラウザとして「Spygrass Mosaic」を利用できる。marqueeタグに対応しないのが特徴。WX310Jの古ブラウザはgopherクライアント。HTTPプロトコル通信は一切不可能となっている。
ウィルコム社長の八剱洋一郎氏は「昨今の“CSSでデザインしときゃいいや”という風潮はクロスブラウザ対応思想からみてゆゆしき事態だと考えている。手抜きなWebデザイナに天誅を下すべく、全機古ブラウザ搭載に踏み切った」と語る。
同じ席上でウィルコムは新サービスとして、月額0円の音声定額通話プラン「いとでんわ」、月額0円の定額データ通信プラン「モールス」も発表した。「いとでんわ」は、端末パッケージ同梱の糸電話を使用した通話に課金しないサービス。「モールス」はユーザー自身が電信線を敷設して電鍵でモールス通信を行う場合の料金が無料になるというサービス。
bogusnewsでは追って詳細をリポートする。
- 2005
- 09/27 16:06