自民党党改革実行委員会(本部長:石原伸晃幹事長代理)は3日、「すべての政治団体の支出について1円から領収書の添付を義務づける」よう政治資金規正法の再改正を行うことで合意した。同時に、従来の5万円を「新1円」とするデノミネーションの実施についても合意。政治にまつわるカネの動きを透明化し、把握しやすくすることで国民の信頼回復をねらう。関連法案は早ければ次の臨時国会に提出される見込み。
1円からの領収書の添付については、「計算の手間がかかり対応が難しい。証憑が増えればチェックする共産党や市民グループにも負担がかかってかわいそう」と多くの議員から思いやりのある反対意見が出ていた。こうした手間を軽減する対策として
「デノミの実施で金額単位を切り下げる」
案が出されたことで、出席者がようやく合意に至った。デノミ単位は旧5万円を新1円とすることになる見込み。なお、新1円未満の支出については新改正案での領収書添付義務対象とはならない。
今回の決定については政治資金の流れを透明化できるほか、デノミに伴う新札発行・関連設備の更新などでおよそ6,000億円の経済効果が見込まれており、「景気浮揚にも役立つ」と関係者は期待を寄せている。