敬老の日を迎えた19日、島根県では吉田充雄県知事がみずから各地の高齢者宅を訪問。「これからも元気で長生きしてください」とあいさつしてまわった。
お年寄りの朝は早い。午前5時、吉田知事は島根県松江市内に住む三塚トメさん(98)宅に元気な黒猫を連れて訪れた。にこやかに握手をしたあと、同行した副知事とともにトメさんを挟み込むように三人で記念撮影。祝い品の布団セットを手ずから北向きに設置した。その後、庭に出てしばらく語り合い、トメさん宅上空を三度旋回するトンビを見つけて「縁起がいい」と喜ぶことしきり。意気投合したのか、トメさんに「うちの柿の木に昇っていけ」とすすめられた知事はしばし童心にかえっていた。
この日、県内数百軒の高齢者宅を訪ね同様の敬老ぶりをみせた同知事。疲れを癒すため島根名物の砂丘に足を運び、ラクダに乗りながら「日本一の老人県に住むものとして当然の行動」と記者団に述べた。高齢者医療費による県財政の圧迫はどう解決していくのかという質問には「もうすでに根本的な解決に向けて取り組んでいる。今日の訪問もその具体策のひとつ」と答えていた。
- 2005
- 09/19 20:48