ワクチンソフトベンダー各社は17日、新種のコンピュータウイルス「W32. OPTICALILLUSION」 (OPTILL)が大流行の兆しを見せているとして警告を発した。危険度レベルは「大」。セキュリティ専門家は三連休明けに起動したPCが一斉に感染する可能性もあるとして注意を呼びかけている。
OPTILLはブラウザの既知のセキュリティホールを突き、Webサイトを閲覧するだけで感染するタイプのウイルス。パソコン本体のデータを破壊するなどの害はないが、「PCに接続されたディスプレイを劣化させる」のが特徴。発症当初は「ディスプレイに汚れているようなシミが現れる」だけなので感染に気づきにくい。ワクチンベンダーは下図のようなテストパターン画像を提供している。白線の交叉点に灰色がかかって見えたらOPTILLに感染している可能性がある。灰色の部分をよく拭いても落ちなかった場合は単なる汚れではないので、できるだけ速やかに対策を講じたほうがよいだろう。
ワクチンベンダーの提供しているテストパターン
OPTILLの駆除には各ワクチンベンダーの提供するワクチンソフトや、オンライン無料サービスでウイルススキャンするのがもっとも確実。ただし、無修正アダルトサイトを介して流行している亜種(OPTILL_XXX)は完治しないこともある。スキャン後に再度テストイメージを表示させてシミが消えていない場合は、社内のシステム管理者に「アダルトサイトを見た」旨を告げて対処してもらうのがいいだろう。