人気コミック「もやしもん」(作者:石川雅之氏)の描写に精神的苦痛を受けたとして、「細菌被害者の人権を守る会」は24日、発行元の講談社に向け抗議声明を発表した。同作品の連載中止、および謝罪文の掲載などを求めていく構えだ。
「もやしもん」は、細菌を見ることができる農大生の不思議な日常を描いた作品。こうじや納豆菌、サルモネラ菌ら多様な細菌が登場する。「守る会」は
「人間に仇なす細菌たちを登場させ、おもしろおかしく描くのは被害者感情を無視したあまりにも卑劣な行為」
として、抗議に踏み切った。
会の代表で白癬菌被害者の城田克巳さん(35)は
「まんがで菌たちが登場するたびにクレゾールをぶっかけたくなる。いちど水虫にかかれば“かもすぞ”と脅される側の気持ちもわかるはずだ」
と憤る。出版社側が誠意ある対応を見せなければ「使用済みくつした」を掲げながらの本社前デモも検討しているという。
講談社側は
「水虫はかならず治る。医師に薬の処方を受け、根気よく治療を続けるのがコツ」
とのコメントを発表している。