収賄や利益誘導政治を行う政治家、不祥事を起こす企業経営者の9割は、30代までにニートになった経験がない――。読売新聞社が実施したインターネットモニター調査で、こんな傾向があきらかになった。「くさい」「キモイ」と社会に迫害された経験の不足が政財界の腐敗を生んでいる可能性を裏付けるもので、政治家や財界人には「さまざまな境遇の人の身になって考えること」が求められていると言えそうだ。
同調査は4月下旬までに「汚職政治家や腹黒経営者が同じ国に住んでいる」と答えたモニター約4,000万人に、そうした政治家や経営者の過去の生活や家庭環境・暮らしぶりなどを質問した結果をまとめたもの。
これによると、
- 幼少期から親族に政治家がいた
- 暗いときには万札に火を灯してあかりがわりにしていた
など恵まれた環境で育った人物ほど、清廉な政治へのあこがれや労働環境改善意欲が乏しいという傾向が見られた。特に
- バイト先で女の子にキモがられて辞めた
- 新卒で就職したものの理想や建前とのギャップに耐えきれず半年で退職した
ことのない者は、新興宗教団体と裏で結託して歴史修正主義に走る割合が高かった。
調査を監修した労働政策研究・研修機構統括研究員の小杉礼子氏は
「ニート体質に清廉さや正義感を涵養するちからのあることがうかがえる。政治家・経営者を積極的にコミケに参加させ、DVDボックスも大量に購入させるようにすべきだ」
と話す。「オタク度を上げすぎると周りから激しい迫害を受け、いじけてネット右翼になる」との指摘はあるものの、今後の政財界人材育成の手法に一石を投じる調査と言えそうだ。