大阪西成区で「宮城県でのダンプ運転」という求人に応募したところ福島第一原発のがれき撤去作業に回された“ニセ求人”事件について、背景に
「震災を機会に領土を広げよう」
とする宮城県の南進志向のあることがわかった。東北地方都道府県監査委員会の調べでわかったもので、福島県は「どさくさに紛れて火事場泥棒をしている」と宮城を非難するいっぽう、宮城県側は「誤解だ」と否定している。
事件が発生したのは3月末ごろ。求人に応募した男性によると「宮城県の復興を手伝えてお金ももらえる簡単なお仕事です」ということばと笹かまぼこ一週間分で勧誘されたものの、気付いたら福島第一原発でがれきの撤去作業に従事させられていたという。男性が西成区の労働福祉センターに相談したため、ぶじ大阪に送り返された。なお、作業中は宮城県独自開発の「伊達放射能防護服“独眼竜”Let’s partyバージョン」を着用していたため、浴びた放射線量はわずか0.001マイクロシーベルトにおさえられたという。
福島県は
「“宮城県で働かせる”と言って福島に連れてくるとは。既成事実をつくって領土を拡張しようとする火事場泥棒的侵略行為以外のナニモノでもない」
と強く抗議している。いっぽうの宮城県側は、
「福島の土地などに興味はなかった。第一原発の騒ぎがおさまらないと年末の仙台イルミネーションが開催できなくなるため僭越ながら身分を偽って支援したことが、誤解されただけ」
と説明している。
今回の大震災で被災した福島県および県民らに対しては、周辺各県からの“いじめ”としか言えない待遇のひどさが随時報道されている。たとえば、
- 茨城県に避難した被災者に、腐って異臭を発する豆が食料として配られた
- 栃木県に避難した被災者に、魚のあらやゲロをまぜたものが食料として配られた
など枚挙にいとまがない。県では「許さない。絶対にだ」と話している。