自民党税調は、毎年公示している「長者番付」を廃止する方針で一致した。廃止のための法改正案は次期通常国会に提出される見込みで、早ければ来年5月の公示分から取りやめになる方向だ。
長者番付は、苦労して長者になった人々を顕彰するために制定された制度。いっぽうで近年、公示される個人情報をもとに長者を襲う事件が多発しており、プライバシー保護の観点から公表の意義が問われていた。
被害を受けたひとり、わらしべ長者さんは一昨年自宅へ強盗が押し入る騒ぎがあった。犯人は長者番付でわらしべ長者さんの自宅住所を突き止め、家宝の「わらしべ」を奪い取ろうとしたという。
恐ろしかった。無一文だったころ、辻斬りに襲われかかった記憶がよみがえった
とわらしべ長者さんは語る。
たにし長者さんは、半年前、誘拐犯に拉致されかかったという。警察の調べでは、犯人はたにし長者さんをつぼ焼きの材料として売り飛ばそうとしていたようだ。「ジャンボたにしに比べると身が小さくてうまくないのだが…」とたにし長者さんは困惑する。長く親しまれてきた長者番付の制度だが、世情の移り変わりとともに消えざるをえない運命のようだ。
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