何万年も前の初期人類のあいだでは、
「人を食う」
風習が当たり前だった可能性のあることが、スペインの国立人類進化研究センターの調査でわかった。展開次第では、これまでの人類史を見直す必要も出てきそうだ。
調査をおこなったのは同センターのホセ・マリア・ベルムデス・デ・スカトロ氏ら。調査チームはスペイン北部の80万年前の地層から見つかった西ヨーロッパ最古の人類「ホモ・アンテセッサ」の骨に着目。頭蓋骨部分を元に復顔作業をした結果、できあがった顔は
「歯を剥き出しにして“ウシシ…”と笑う、いかにも他人をバカにしたような顔付き」
だった。
また、ホモ・アンテセッサの骨が2体並んで見つかった発掘現場では、いっぽうが頭上を見上げ、もういっぽうがそれを指差して笑っており、いかにも
「上見て。はい、バカが見るー」
という小学生並みの人を食ったいたずらがはびこっていたようすが伺えるという。
スカトロ氏は、
「発掘した骨が革袋をだいじそうに握りしめていたので、壊さないよう苦労して開けたら中から“ハズレ”と書かれた紙が出てきたこともある」
と憤っており、場合によっては人類学畑から引退する可能性も示唆する。ご先祖さまの不品行が学問の発展を妨げてしまうのか、今後の動向から目が離せそうにない。