首都大学東京の学生が市井の女性をだまして撮影、「ドブス動画」としてネットに公開し非難を浴びている問題で、同大学は問題の学生宅を独自に調べたところドブスを専門に扱ういかがわしい雑誌が見つかったことを明らかにした。非実在青少年問題でも議論を呼んだ「メディアの悪影響」が、今回の事件でもあらためて浮かび上がったかっこうだ。
ドブス動画を撮影した学生宅から発見されたのは、誌名からして不謹慎きわまりない
「ドクター・ドブス・ジャーナル」
だ。日本では翔栄社から発行されていたが、あまりの内容に発禁処分となっていた。この学生は古書店などで購入・収集していたらしい。
誌面をチェックすると「Cのしかた」などと性欲に満ちあふれた連載が中心で、なかでも
「オブジェクト嗜好」
という変態的フェティシズムには多くのページが割かれていたとのこと。こういった物質至上主義的な論説に長く触れていたことが、「ドブス」という物質の表面的評価だけをあげつらい内面を見ない(=カプセル化)今回の事件につながったとみられる。
首都大では、事件を受けて学生たちの情操教育カリキュラムを見直す方針だ。まずは、一般教養課程で「N80-BASICプログラムの写経」を取り入れるほか、「GOTOによる条件分岐だけのプログラミング」で性根を叩き直すという。