米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移転問題について日米間で紛糾していた議論が一転
「暗礁」
を移転先とすることで合意したことが、5日夜までにわかった。鳩山政権の最大の難問のひとつが、年明けを待たずにみごと決着したことになる。
岡田外相やルース米大使も出席するワーキンググループで決まったもので、席上、新候補地がなかなか決まらないことに大使が激怒する一幕もあったものの、調査を担当している北沢俊美防衛相が「実は…」と最有力候補の
「鹿児島沖100キロ地点の暗礁」
を紹介すると、会議は一転「イイネ!」とトントン拍子に進んだ。
この暗礁一帯は乗り上げてしまうと二度と出られないサルガッソー的な海域として知られており、
「逆に航空基地など海上構造物を建てるには好都合」
との理由から候補となっていた。米国側もメガフロートなど多額の予算を必要とするケースよりも経費がかからないとあって、一も二もなく賛成した。
また、該当地域には民間人居住者がいないのはもちろん、座礁をおそれて民間船舶も近寄らないというから軍事拠点としてはピッタリ。移転問題のゆくえを心配していた沖縄県民たちは「これで基地に悩まされることもなくなるさー」と喜んでいる。鳩山政権の外交手腕に、まずは拍手を送りたい。