IT技術でリアル空間に電子情報を付加する「拡張現実」(AR)が脚光を浴びている。中でも、iPhoneのカメラを通して視た現実世界に“エアタグ”を浮かべる「セカイカメラ」は、先ごろ発表したばかりにもかかわらず早くも10万ダウンロードを達成するヒットとなった。しかし、他のネット技術同様、ARもまた人間を悪の世界に駆り立てるもののようだ。「セカイカメラでひどい嫌がらせに遭った」という被害がすでに出ていることが、6日までの弊紙の取材でわかった。
調べによると、被害に遭ったのは都内在住会社員のAさん(30)。Aさんは今月初旬、知人女性に
「iPhoneの“セカイカメラ”って知ってる? イケてるんだぜ」
などと声をかけ、セカイカメラをダシに自宅に連れ込んだ。
ガジェットに夢中になったスキを見計らい、いざコトにおよぼうとズボンを下ろしたところ、ちょうどこちらを向いた彼女が突然笑い出した。
「キャハハハ!
“小さい”~!」
なんと、何者かがAさんの股間に「小さい」というエアタグを貼付けていたのだ。あまりのことにAさんは大きなショックを受け、
- トラウマからEDになる
- 職場で噂になる
など甚大な被害をこうむったという。
識者は
「“小さい”とか“30過ぎて童貞”とか無責任に情報を垂れ流し続ければ、ARは“巨大な公衆便所”と化してしまう。男性を保護するしくみづくりが必要だ」
と指摘する。しかし、セカイカメラを開発した頓智・(とんちどっと)の担当者は「ビガーパンツやソープもある。当事者同士で解決してもらいたい」としており、認識に大きな隔たりがあるようだ。