都内の大学に勤める大学講師が「真の名をネットで暴露されたため被害を被った」として、警視庁本郷署に被害届を出していたことが28日までにわかった。真の名の秘匿をめぐって具体的な被害が出るのは日本でははじめて。
被害者は、自称・大学非常勤講師の小谷野敦さん。小谷野さんは辟邪名「猫々先生」として、ネット上で人からうとましがられる芸風の活動を展開しているが、今月に入って匿名掲示板などに
「真の名は“イエボー”」
などと書き込まれる被害を受けていた。
真の名は戸籍上の名とは異なり、この世に生をうけた森羅万象すべてにつけられている“ほんとうの名前”。真の名を知ることは、そのものの本質を知り、操り、支配することにつながるため、秘密にする習慣がある。小谷野さんは真の名を知った不特定多数におもしろ半分に操られたため、
- 過剰な喫煙権を求めてムダな訴訟を起こす
- 実名をバラす、と論敵を脅迫する
など意味不明な行動をとらされて大変迷惑しているという。
こうした事情が明らかになったことで、小谷野さんをよく知る人らは
「あのダンディでモテモテの小谷野さんが、なぜたまに奇行を演じるのか、理由がわかった。気の毒に…」
と合点がいったようで、一様に胸をなでおろしていた。しかし、このような状況を放置しつおけば、狂犬はいつまた誰に牙をむくかわからない。ネットコミュニティは真の名の扱いについて、真剣に考えるべきではないだろうか。