「アルファブロガーになりませんか」と言葉巧みに誘い、金品を売り付ける新手の詐欺が横行している。「モテる」「童貞を捨てられる」などと騙される深刻な事例も出ており、新たな被害発生を防ぐべく対策を急ぐ必要がありそうだ。
ニュースサイトを運営する都内在住の好青年・Aさん(28)は、先月、「アルファブロガー認定協会」を名乗る団体から
「アルファブロガーにならないか。女性はよりどりみどり。アッという間に求婚される」
と持ち掛けられた。童貞に悩んでいたAさんは、これさいわいと認定を依頼。この際「アルファブロガーの必須グッズだから」とズボンサスペンダーを10万円で購入させられた。
その後、今月7日になってAさんは「アルファブロガー・アワード2007」を受賞したが、届いたのは通知メール一通のみ。24時間経っても女性からの引き合いがないため、運営元のアジャイルメディアネットワーク(AMN)に
「クリスマスが近づいているのに。どうなっているのか」
と問い合わせたところ、認定協会は架空の団体でありアルファブロガー・アワードとは無関係であることを知った。AMNでは自薦の受け付けもグッズ販売も行っていないとのことで、Aさんは着こなしようのないサスペンダーの前で途方に暮れている。
このようなアルファブロガー・アワードに便乗した便乗詐欺について、AMNの徳力基彦氏は「弊社やアワードとは一切関係ない。第三者による詐欺だ」としながらも、
「被害に遭われた方のご心痛は想像するにあまりある。社内で救済策を取れないか調整中だ。なんとか工面して、23日までには結婚相手の女性を派遣できると思う」
と話している。