流通大手のイオンは11日、金融庁から「イオン銀行」の正式な営業免許を取得したと発表した。同行は今月20日の開業をめざし、世界初の“イオンを扱う銀行”としてマイナスイオンの預入管理・貸し出しといった総合イオンサービスを提供する。
同行設立は、マイナスイオン発生装置つき電化製品の普及でイオンがだぶつき、家庭でタンス預イオン化していることを受けたもの。余ったマイナスイオンを預けてもらい、「部屋の空気がよどんでいる」「お肌がカサカサする」などマイナスイオン不足の顧客に貸す─という世界初のイオン取り扱い銀行だ。
この日、東京品川区のイオン銀行本店で記者会見を行った岡田元也イオン社長は、
「マイナスイオンの流通を活発化することで、より多くの人々にさわやか、かつすこやかな生活を送れるよう貢献していきたい」
と語った。また、本店内に設置されたイオン庫を報道陣に公開。マイナスイオンは目に見えないため空っぽではあったが、参加した記者らは一様に「なんかいい気持ちになった」と感想を述べていた。
流通関連業が銀行を設立した例としてはセブン&アイグループのセブン銀行があるが、顧客からウルトラセブンやワイルド7がなかなか集まらず、預セブン残高が目標に到達しないなど苦戦を強いられている。イオン銀行の成否に注目が集まりそうだ。