東京都台東区は5日、同区の特産物である「谷中しょうが」のプロモーション役として久間元防衛相を起用することを明らかにした。同氏の知名度を武器に、話題づくり・販売促進を狙う。
谷中しょうがは、江戸時代に台東区谷中でつくられはじめた名産品。いま全国で食用に供されているしょうがの祖でもある、由緒正しいブランドだ。しかし、しょうが自体の主用途が薬味などに限られているほか、最近では安い輸入品などにおされて市場では苦戦を強いられていた。
区では、まず、地域ケーブルテレビ向けに久間氏が出演するコマーシャルを制作する。プレスに公開された第一弾CMは、そうめんを食べる一般家庭の食事シーンが舞台。
「おかあさん、しょうがが切れてるよ」
「しょうがない?
しょうがないわねえ…」
とあきらめそうになる母子のもとへ、突如久間氏が乱入。
「しょうがない!?
しょうがなくない!!」
と、新鮮な谷中しょうがを食べさせる…という内容。季節柄購買意欲を高める内容と、出演者の話題性で「消費者に強くアピールできるはず」と担当者は自信を見せていた。実際の放映は15日から。
続報:
谷中しょうがPRタレントの久間元防衛相は5日午後、辞任する意向を明らかにした。久間氏は同日午前行われた台東区の記者会見で
「刺激の強いしょうがを食べるとばかになる。わたしも食べすぎてパーになったが、恨みはない。しょうがないという気持ちだ」
と発言したことから、しょうが業界から批判の声があがっていた。後任には小池百合子氏があたる予定。