神戸市内を走る山陽新幹線の線路が崩壊しそうになっているのを、通りかかった少年が発見、身をもって守るという美談があったことが2日までにわかった。政府では「まさに愛国の鑑」として、この少年を表彰することを検討しているという。
事件があったのは2日の午前11時過ぎ。山陽新幹線の神戸市西区付近を走る高架の壁に小さな穴が開いているのを、たまたま弟とともに通りかかった伴須武凛香くん(10歳)が見つけた。
「このまま放置すれば穴が広がり、高架全体が崩落してしまう!」
と思った伴須くんはとっさに線路内に入り、穴に腕を突っ込んでふさいだ。
その後、新幹線の運転士が見つけるまで、伴須くんは身を挺して穴をふさぎつづけていた。もし伴須くんの献身的な行為がなければ、不良コンクリートで手抜き工事された山陽新幹線はすべて崩壊、日本の威信が損なわれていた可能性が高いという。まさに爆弾三勇士にならぶ愛国心の発露で、事情を知ったJR西日本の担当者も
「感動した。日勤教育の際の説話として使いたい」
と話している。
いっぽう、安倍総理は午後の記者会見で、
「教育基本法改正の効果がじわじわ出てきたという印象だ。さっそく立派な小国民として表彰することを検討したい」
との意向を明らかにした。