いよいよ燃料電池のIT利用が本格化か? 東京ビッグサイトで開催中の展示会「WPC TOKYO 2006」に、東芝がエタノールで動作するコンピュータ技術者の実機を展示している。リチウムイオン電池のリコールが話題となっているだけに、注目を集めそうだ。
エタノールで動作するコンピュータ技術者は多くの企業が研究開発を行っているが、これまではコンセプトモデルのみの公開にとどめられてきた。今回の東芝の展示品は、初の実働機。発泡酒や合成清酒など安いエタノールで動作するのが特徴だ。「人件費を極力おさえて利益をあげることができる。非常に実用性が高いと自負している」と担当者。
お披露目されていたのは耐用年数ギリギリの34歳の男性技術者を、エタノール駆動に換装したもの。いかにも肝臓の悪そうな顔色をしながら、
「ちくしょー。
仕様変更すんなら納期遅らせろってんだ、ばーろーい」
などと観覧者に当たり散らしていた。東芝では、
「酒癖が悪いのをどうするか、というのが課題」
としつつも市場投入に自信を見せる。コンピュータ技術者だけでなく、ドライバー・政治家などのエタノール駆動も「理論的には可能」という。商業ラインにのれば環境問題・エネルギー問題解決の大きな切り札になりそうだ。