重い財政難に侵された地方公共団体による「本を寄贈して」との呼びかけをめぐり、ネットの巨大掲示板が連日「祭り」となっている。サイト上では趣旨に疑問を呼びかける声が相次ぎ、収支が不透明だとの書き込みも。「ホンホン詐欺」との揶揄も飛び出すなど、思わぬ火の手が上がっている。
話題となっているのは福島県矢祭町。財政難に苦しむ同町には蔵書購入費用がなく、なんとか図書館を実現できないかとメディアなどで全国に「不要な図書を寄贈して」と呼びかけた。その結果、開始からわずか2ヶ月の現在ですでに当初目標としていた3万冊をゆうに超える20万冊が集まっているという。
この寄贈呼びかけがネットで問題となった。矢祭町の町民にNHK受信料を支払っている者が多いことも不信感に拍車をかけているようだ。また、根本良一町長がすき家の牛めし特盛りを食べて贅の限りを尽くしているとの情報も公開され、
「牛めし代は払えても本は買えないのか。
図書館を作りたければメシは抜け」
との非難があいついだ。町長にはカツラ疑惑もあり「頭皮を隠して募金活動をするのは不快」とする声もある。20万冊の書籍といえばブックオフに売って200万円くらいになる可能性も否定できないため、他人が得することは絶対に許せないワーキングプア層のあいだでは
「財政難救済のための募金活動ではなくカネ集めのための“ホンホン詐欺”ではないか」
との雰囲気が支配的だ。
矢祭町の疑惑を叩くまとめサイト管理人は、
「金がなければあきらめて
死ね本を読まなければよい。うらやましい美しくない。どうせこれからの格差社会では、いちど下流になったら本を読んだくらいでは脱出できないんだから。だいたい財政難の子ども町なんて捨てて作り直すべき」
と語る。とにかく他人の金は一円でもうらやましがる「一億総ハイエナ化」の時代に突入したことを心得ておかねば、プライドを投げ捨てての物乞いすらできないのは間違いなさそうだ。