「そんなバカな」
「サヨクのデマではないのか」
閣僚たちのあいだからうろたえる声が続出している。29日、米獣医学協会(AVMA)のジャーナルに発表された「キシリトールは犬に有害」との警告を受けてのことだ。愛用しているキシリトール入り菓子をあわてて廃棄する大臣も相次いでおり、混乱はしばらく続きそうだ。
キシリトールはシュガーレス菓子に多く使われている人工甘味料。シラカバなどから採れ、人間には虫歯や骨粗鬆症の予防に効果があるとして重宝されている。AVMAの指摘は
「犬が摂取した場合には、肝臓に障害を引き起こすなど有害」
とするもの。家庭の愛玩犬に安易に与えることを戒める内容だが、対米追従路線を推し進める新内閣にも無関係ではない。
首相公邸では、泣く泣くダストシュートに買いだめしたお菓子を捨てる安倍首相の姿が見られた。
「虫歯にならないと聞いたからたくさん食べていたのに。たしかにおなかがゆるくなる感じはした」
と、指をくわえながらシュートの中をのぞき込む。しかし、犬に有害だとわかってはキシリトール入りの菓子を食べるわけにはいかない。しばらくは秘書が作ってくれる葛湯で甘さへの飢えを癒す予定だという。
他の閣僚が居住する議員会館などでも、人工甘味料を用いた菓子の大量廃棄が相次いだ。
「財界から闇で多額の献金をもらっているからね。犬に有害とわかっては…」
と、ある甘党の大臣は語る。ほかにも遺族会の肝いり大臣、サンケイリビング出身の政務官らが名残惜しそうにキシリトール入りガムをゴミ箱に捨てていた。
いっぽう「問題は閣僚だけにとどまらない」と警告する政界通の声も。
「多くの政治家にとってキシリトールは有害。本来のすがたである“公僕”に立ち戻るべきなのではないか」
と言う。しかし、ほとんどの日本人が会社の犬である現代。キシリトールの安全性については各個人で検討する必要があるとも言えそうだ。